2014-06-26から1日間の記事一覧

ターナー症候群:身体徴候と合併症

ターナー症候群は、一つのX染色の欠損、または、短腕の一部欠損に起因する性染色体異常症である。低身長、ターナー身体徴候、原発性性腺機能低下症を臨床的特徴とする。 1938年にHenry Turner により、低身長、翼状頸、外反肘、および二次性徴の欠如を認め…

プラダー・ウィリ症候群:小児期と思春期の治療

低緊張、肥満、小さな手足、知的障害、性腺機能低下症をおもな症状とする隣接遺伝子症候群(15番染色体短腕の微細な欠失)。乳児期早期は低緊張が著しく呼吸障害や哺乳困難がみられ、しばしば経管栄養を必要とする。しかし、低緊張が目立だなくなるころ(幼…

尿路感染症とは:アデノウィルス11による出血性膀胱炎

尿路感染症には、尿道炎、膀胱炎、腎盂腎炎、腎膿瘍、腎周囲膿瘍などがあるが、主として入院加療の対象になるのは、上部尿路感染症といわれるあとの3疾患である。乳児期には男児に多く、それ以降は女児に多い。上行性感染が多いが、時に血行性感染がある(…

名詞の性について:英語やドイツ語、フランス語における性の区別

日本語の名詞について、まず問題にされるのは、性の区別がないことである。もっとも、名詞の性がないなどと言ってさわぐのは、従来ヨーロッパの諸言語が代表的な言語だとされ、それを標準として見たからである。たとえば、ドイツ語ではすべての名詞が男性か…

全世界の言語における有心物と無心物のちがい

有心物と無心物のちがいは、数え方を離れてみる場合は、かなり全世界の言語に普遍的で、英語でも全然ないことはない。たとえば、who 対 whatの間、あるいはsomebody対somethingの間などには、区別がある。 なお、言語によってはせっかく有心物・無心物に分け…

外国語における名詞の数(複数表現)について

日本語の名詞は数の区別がないということがよく話題になる。すなわち、英語では卵が一つの場合an eggというが、二つ以上の場合は形を変えてeggsという。これに対して日本語は、卵が一つでも二つ以上でもタマゴですませる、という類いである。この単複の区別…

数詞について:世界の諸言語の数を表す言葉

世界の諸言語の数を表わすことばは、種々様々である。 第一に、数え方のきわめて貧弱な種族がある。クラーチという人類学者は、『人類学』の中で、オーストラリアのクィーンズランド原住民のことばでは、一を何卜力と言い、二を彼トカと言い、三以上は特別の…

助数辞について

日本の数を表わす言葉は、右に述べたように規則的でやさしいのだが、ただし数えるものによって数え方がちがうという、めんどうな性格がある。人ならば「ひとり」「ふたり」と数え、犬ならば「一匹」「二匹」と数えるという、あれだ。 「一匹」とか「一羽」と…

ヘノッホ・シェーンライン紫斑病(血管性紫斑病)

シェーンライン・ヘノッホ紫斑病、アレルギー性紫斑病、アナフィラクトイド紫斑病などとも呼ばれる。全身の毛細血管から小血管の血管炎が起こり、紫斑、血管運動性浮腫(局所)がみられる。血管炎が強く現れた部位により、関節痛・腹痛・腎炎などの主要症状…

溶血性尿毒症症候群(HUS)

原因が何であれ、破砕状赤血球をともなう溶血性貧血と、血小板減少および急性腎機能障害を呈する病態をいう。黄疸、血色素尿がみられる。下痢や血便が先行する典型例と、これをともなわない非典型例とがある。典型例としては、ペロ毒素(サル腎尿細管の培養…

慢性腎炎(小児科):IgA腎症、非IgA型の増殖性腎炎や巣状分節性糸球体硬化症など

原発性の糸球体疾患で、異常尿所見または高血圧が1年以上持続するものを慢性糸球体腎炎、略して慢性腎炎という。基本的には、急性腎炎とは成り立ちが異なると考えられる。本疱の発見動機は、学校検尿などで偶然に発見される場合、上気道炎と同時に血尿、浮…

小児の腎不全:溶血性尿毒症症候群(HUS)やエルシニア感染症など

腎不全とは、糸球体の機能が高度に低下し、体液平衡の維持が不可能な状態となり、代謝終末産物が体内に蓄積されるにいたった状態をいい、急性と慢性がある。急性腎不全は、早期に診断し、適切に治療すれば回復可能な場合が多い慢性腎不全では、腎機能の回復…

熱性痙攣:乳幼児期に生じる痙攣

熱性痙攣は、一般に「38℃以上の発熱にともなって乳幼児期に生ずる痙攣で、中枢神経系感染症、水分・電解質不均衡など、痙攣の原因になる明らかな異常のないもの」と定義される。熱性痙攣の頻度は、欧米では2~5%、わが国では6~12%とされる。家族集積性…

小児の脳炎・脳症について

脳炎・脳症 中枢神経の感染症は呼吸器系や消化器系の感染症に比べ、頻度が低いが、抵抗力の不充分な高齢者や小児、特に乳幼児に集中して発生する。大脳、脳幹、小脳の脳実質における非化膿性炎症を脳炎と呼ぶ。経過により、急激に発症する急性脳炎、緩徐に進…

小児の髄膜炎

脳や脊髄を包んでいる髄膜に炎症が起こり、神経症状がみられる状態をいう。炎症の原因はほとんど感染であり、無菌性(ウイルス、マイコプラズマ、真菌)、化膿(細菌川生、結核性の各髄膜炎に分けられる。これらは、髄液中の菌の有無、細胞増多の内容などを確認…

 ギラン・バレー症候群の診断と治療

ギラン・バレー症候群は、末梢神経の自己免疫機序により急速に全身の筋力低下が生じる病気である。ランドリーが最初に報告し、その後ギラン、バレーらにより記載された。 1……診断 発症の2週間以内に、約3分の2の症例で上気道炎や胃腸障害などの先行感染…

二分脊椎症・髄膜瘤

二分脊椎症とは脊椎の奇形により、神経麻痺(運動・感覚)、自律神経障害を生じる疾患で、嚢胞性二分脊椎症と潜在性二分脊椎症に分類される。前者は脊髄髄膜瘤(脊髄神経の一部が背中の皮膚の欠損部から外部に露出したものでたいていは薄い嚢胞で包まれている…

重症筋無力症の診断と治療について

筋を動かすことにより筋力が低下し、筋を休めることにより筋力が少なくとも部分的に回復するという特徴的な症状を示す疾患である。神経筋接合部 (末梢神経のシグナルが筋肉に伝えられるところ)のアセチルコリン受容体に対する自己抗体が何らかの理由で産生…

筋ジストロフィー(デュシェンヌ型、ベッカー型、肢帯型、福山型など):カプトプリルなどのACE阻害剤が有効

進行性筋ジストロフィーは進行性の筋力低下を起こす疾患で、病理学的には骨格筋の変性と壊死がある。以下に代表的な疾患について述べる。 1)デュシェンヌ型筋ジストロフィー もっとも頻度が高く、しかも重症である。X染色体劣性遺伝で男子に発症するが、女…

格の種類:主格、対格、位格、連体格、非格、奪格、与格、比較格、具格

一つ一つの名詞が、動詞や形容詞に対して、あるいは他の名詞に対して、どういう関係をもって続いていくか、そのちがいを格の変化という。日本語では、名詞の次に、「が」「を」「に」「の」……というような後置詞をいわゆる格助詞を付けて表わす。 これはギリ…

慢性肺障害:気管支肺異形成(BPD)やウィルソン・ミキティ症候群

政府は新生児の慢性的肺障害を「先天奇形を除く肺の異常により、酸素投与を必要とする呼吸窮迫症状が新生児期に始まり日齢28を越えて続くもの」と定義している。その代表的な疾患は、気管支肺異形成(BPD)やウィルソン・ミキティ症候群と呼ばれる慢性肺…

神経性食思不振症(思春期やせ症、拒食症)の診断基準と治療法

やせを主症状とする神経性食思不振症(anorexia nervosa、 以下A。N。と略す)は、過食と嘔吐を繰り返す神経性過食症(bulimia nervosa、以下B。 N。と略す)などと合わせて、摂食障害(eating disorder、 以下E。 D。と略す)と総称される。 A。 N。は思春期…

自閉症児の鑑別診断と治療法

自閉症(autism)は、 1943年に米国の児童精神医学者カナーにより報告された疾患である。 1960年代中ごろまでは、外界(人間、状況、事物)に対する反応性が欠如し、通常の情緒的かかわりができないコミュニケーション障害を中核とした病態と考えられ、療育の…

敗血症:感染巣、多臓器障害の程度、細菌学的検査、血液炎症反応など

敗血症とは、血液培養で細菌が培養分離されるだけでなく、炎症によってなにがしかの全身性の反応が引き起こされた状態を指す。重篤な敗血症では、病原菌による直接の臓器障害だけでなく、細菌の菌体外・菌体内毒素に刺激された免疫担当細胞や血管内皮細胞か…

ブドウ球菌性熱傷様皮膚症候群やトキシック・ショック・シンドロームなど

ブドウ球菌はグラム陽性の好気性菌で、ヒトの皮膚や粘膜面に常在している。熱や乾燥に耐え、床の上でも数週間にわたって生存しうる。黄色の色素をつくる黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)と、表皮ブドウ球菌 (Staphylococcus epidermidis)を代表とする…

新生児への溶連菌感染症

人に感染して臨床上問題となる溶連菌はA群とB群である。年齢によって症状が違い、A群の場合、3歳未満では特徴的症状に乏しく、鼻汁・微熱などの感冒様症状を呈するだけのことが多い。一方、3~4歳以降の小児では、咽頭炎、扁桃炎、中耳炎、皮膚感染症…

百日咳:吸気性笛声(レプリーゼ)

百日咳は、グラム陰性桿菌である百日咳菌による呼吸器感染症である。飛沫感染する。百日咳菌は、気道上皮細胞に付着した後に増殖し、毒素を産生する。この毒素が激しい咳を引き起こし、リンパ球を増やす。 約7~10日間の潜伏期の後、軽い咳と鼻汁の感冒様症…

マイコプラズマ感染症:エリスロマイシンなどのマクロライド系抗生物質

肺炎マイコプラズマによる感染症で、上気道から下気道までの呼吸器感染症が代表的である。飛沫感染する。その最も多い病像は肺炎であり、その多くは軽症である。しかし、重症例の報告が知られており、 DICの合併、髄膜炎、心筋炎などを起こしたり死亡例もあ…

子供のクラミジア感染:妊婦のトラコーマクラミジア感染症、オウム病

現在3種のクラミジア属が小児に感染症を起こすことが知られている。トラコーマクラミジアは新生児や幼若乳児に結膜炎や無熱性肺炎を起こす。オウム病クラミジアは年長児にオウム病を起こす。肺炎クラミジアは上気道炎、中耳炎、肺炎の原因となるが、特徴的…

 大正製薬の既存高認知製品活用戦略

OTC市場で成長を遂げるには何か必要か。OTC市場を勝ち抜く術は果たして存在するのか。この疑問を解いていくためのヒントとして、これまでのOTCメーカーの成長戦略を見てみることにしよう。これまで、どのような戦略でOTCメーカーは戦ってきたの…