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知能検査:WAIS、AQ、ロールシャッハ・テスト、PFスタディ、アイズテスト


知能検査では、18歳以上でWAIS-Ⅲ、6~17歳の児童では、WISC-Ⅲ、6歳未満の幼児には、WPPSI-Ⅲなどが使われます。

WAISでは、全体の知能指数を得られるだけでなく、言語性知能指数(VIQ)、動作性知能指数(PIQ)を求めることができ、さらに、下位の能力を4つに分け、言語的理解、作動記憶、視覚的統合、処理速度についても指数がわかります。語彙、類似、知識、理解、算数、絵面配列、積み木模様といた各課題についても、標準化した評価点も得られます。

全体の知能指数も診断に重要ですが、言語性、動作性間の乖離や、下位能力間の乖離が、診断する上で有力な裏付けになります。指数が10ポイント以上開いている場合は、意味のある乖離と考えられ、発達面での偏りの根拠となります。自閉症では言語性知能が低く、それに比べて動作性知能が高い傾向を示すことが多いです。一方、アスペルガー症候群では、逆のパターンを示すのが典型的です。よく出会うパターンは、語彙、知識、算数、積み木模様が高く、類似や理解、絵面配列が低いというものですが、一概にはいえません。

WAISは重要な検査となっていますが、限界や問題もあります。たとえば、WAISでは、会話をスムーズに行う能力や文章を書く能力は反映されにくいのです。

 

AQ(Autism spectrum quotient)とは、50項目の質問に、本人を幼いころから知る家族や本人自身が答えることにより、該当した項目数でスコアを出します。自閉症スペクトラムの平均が32であり、一般人口の平均は16(男性が17、女性が15)で、24以上で境界域、27以上で自閉症スペクトラムの疑いありと判定されますが、あくまでも目安です。

そのほかにも、インクの染みの模様が何に見えるかを答える「ロールシャッハ・テスト」は、統合能力や着眼点の奇異さ、偏りを見るのに有効です。ストレス状況の絵を見ながら、セリフを答える「PFスタディ」は、社会的文脈の理解や共感性を見るのに役立ちます。文を読んで非常識なところがないかを答える「社会常識テスト」、目の表情を見て、その気持ちを答える「アイズテスト」なども使われることがあります。