α1ブロッカー:前立腺肥大症の第一選択薬


前立腺が肥大すると間質部分と腺細胞が増殖してきます。間質部分が増殖するとα1受容体のなかのA受容体が増えて交感神経が過敏になり、その信号によって前立腺の平滑筋が収縮し、尿道が圧迫されるようになります。

α1ブロッカー(交感神経α1受容体遮断薬)は、交感神経の信号によって緊張したα1受容体サブタイプA受容体に選択的に働きかけ、緊張を緩めることで尿道を広げ、排尿障害を改善するものです。

また、α1受容体は膀胱にもありますが、α1ブロッカーはそこの緊張をも緩和する効果を発揮します。

飲み方は1日1回の内服で、排尿困難、排尿時のいきみや尿道の細さ、頻尿(とくに夜間頻尿)、残尿などの症状を数日以内に改善します。

ただ、α1ブロッカーは、前立腺肥大症の根本的投薬ではありません。前立腺の腺腫が縮小するわけではなく、排尿が改善されても1秒間に2ミリリットルぐらいおしっこの量が増える程度です。

といっても、α1ブロッカーを投薬すれば、ほぼ60%の患者に効果があるといわれており、今では前立腺肥大症の第一選択薬となっています。それに、副作用が少ないことから、服用しても安心できる薬です。しかし、長期間の連用では耐性が生じることもあるので、注意して投薬しなければなりません。

以下は、α1ブロッカーの種類です。

塩酸タムスロシン 成分=塩酸タムスロシン 薬品名=ハルナール
塩酸テラゾシン 成分=塩酸テラゾシン 薬品名=ハイトラシン、バソメット
塩酸プラゾシン 成分=塩酸プラゾシン 薬品名=ミニプレス、クインプレス、ダウンプレス、エンゾシン、カチレット、コルトック、ストローケン、ダウナット、グルダノン、トラブゾン、ミズピロン
ナフトピジル 成分=ナフトピジル 薬品名=フリバス、アビショット
ウラピジル 成分=ウラピジル 薬品名=エブランチル
シロドシン 成分=シロドシン 薬品名=ユリーフ