心室性期外収縮について

正常の心電図では、心房の小山(P波という)と心室の尖った幅の狭い棘(QRS波)が一定の間隔で繰り返します。心室性期外収縮は一種の不整脈です。洞結節という天然のペースメーカー(右心房と上大静脈の境目のところにあります)から心房→心室と下向きに伝わる電気的な収縮を無視して、勝手に心室の一部から異常な興奮が出るのが特徴です。

どくんと突き上げるような感じで、胸がつまる感じ、などの自覚症状を感じることが多いですが、たくさん出ているのに全く気づかないこともあります。単発、連発、1つおきなどパターンはさまざまです。弁膜症が進行すると心室性期外収縮が起きる頻度が増します。これは弁膜症だけでなく、心筋梗塞、心筋症、心筋炎あどの心臓病にも共通する症状です。

またどの病気でも、うっ血性心不全を起こすと増えます。心室性期外収縮は、心臓病がなくても精神的ストレス、過労、喫煙、睡眠不足、高血圧などによっても起こります。精神的ストレスが原因で1日の脈拍の1割以上心室性期外収縮が出ていた人が、抗不整脈でなく、精神安定剤によってほとんどでなくなった、という例もあるそうです。

頻度が多くなくて症状もなく、パターンが悪くなければ不整脈の薬を服用するなど治療の必要はありません。頻度やパターンは、ホルタ心電図という検査をすればわかります。胸に電極を付け、記録する小さな機械を腰につけて一日中心電図を記録しコンピューターで解析します。

悪いパターンとはどういうものなのでしょうか。心室性期外収縮が連発すると心室頻拍という状態になります。これが持続すると危険です。電気的除細動が必要になります。さらに致死的な心室細動に移行しやすい不整脈です。

また心室性期外収縮がその前の脈の直後、非常に早い時期に起きると心室細動が起きやすくなります。心室細動とは心室が細かく震える状態で血液を送り出せない致死性不整脈です。

心室性期外収縮心室の中にいくつも発生源のあるものや、連発が多い場合は危険で積極的な治療の対象になります。弁膜症が原因でこのような不整脈が増えたら、それは手術を考慮する一つの理由になります。