HT61が従来の抗生物質の効果を復活させる


既存の抗生物質と新規化合物の併用が有効であることがフェーズ2臨床試験で明らかになりました。科学者はこの結果を「major breakthrough」と評しています。

抗生物質抵抗性は、特定の薬物に反応しない感染症として定義されており、その原因は細菌が変化することにあります。

薬剤耐性菌(Drug-resistant bacteria )は世界的な問題であり、今年初めにはMedical News Today で Chief Medical Officer for EnglandのDame Sally Daviesが、「簡単な処置を受けた患者には感染症に対する効果的な抗生物質が残されていないという時代が、20年以内にやってくるでしょう」と述べています。

しかし、イギリスの小さな製薬会社『Helperby Therapeutics』が、古い抗生物質の効果を復活させる即効型薬剤の新シリーズを発見したことを発表しました。

Helperby Therapeutics の研究チームは過去12年間にわたり抗生物質抵抗性への対処方法を模索してきました。非増殖性および休眠状態の細菌(non-multiplying dormant bacteria )を対象に候補物質の効果を調べていますが、研究者によればこの調査方法は同社でしか行っていないそうです。

研究員はHT61と呼べれる化合物を着目しました。そして第Ⅱ相臨床試験において、同薬は古い抗生物質の効果を改善させることが明らかになりました。

HT61は、細菌の細胞膜を消滅させて古い抗生物質の抗ブドウ球菌作用(anti-Staphylococcal effect)を高めるのです。

今回の結果は、HT61が既存の抗生物質の効果を復活させることを示しています。

さらに、HT61は高度耐性菌( highly resistant bacteria)に対しても有効であることがわかりました。研究員はこの結果を受け、HT61が「抗生物質耐性のブレーカー( highly resistant bacteria)」になると考えています。

Helperby Therapeuticsは今回の試験結果のおかげで、インド製薬会社Cadila Pharmaceuticalsとライセンス契約を結ぶことができました。HelperbyがCadilaにHT61を提供し、Calidaがそれを古い抗生物質と組み合わせます。

実施予定のフェーズ3臨床試験が成功すれば、医薬品承認を得て発売できるようになります。

FDAから新薬臨床試験開始の許可を得た初のインド系製薬企業であるCadilaは、今回の提携を受けてイギリスへの進出も考えているそうです。