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薬剤との飲み合わせ、食べ合わせ

薬剤との飲み合わせ、食べ合わせ


カフェイン含有飲料で薬剤を飲むと危険


水で飲む時は、冷水は避ける


 薬剤を飲む時、あなたは何で飲みますか。水ですか、それとも白湯、まさかビールや酒と一緒に飲むことはないでしょうね。


 一般的に薬剤は「水で飲むように」と言われています。


 しかし、これは、必ずしも正しい表現ではありません。なぜなら、水の温度は、季節によって変わるからです。寒い冬には、10で以下に下がることもザラですし、夏には20で以上にが
ることさえあります。


 薬剤を飲んだ後、薬は、胃、小腸で溶けなければ吸収されません。


 そうなると、薬が溶けるためには、胃や小腸に含まれる水分の温度が重要な要因になります。一般に、薬の溶ける速度は、温度が上がれば上がるほど高くなります。逆に言えば、温度が下がれば下がるほど、薬の溶ける速度は遅くなります。


 つまり、「冷たい水で飲むと、薬剤が胃や小腸で溶けないので吸収されない」ということです。


 では、冷たくない水というのは、何度ぐらいの水のことを言うのでしょうか。


 厚生省の発行している『日本薬局方』というマニュアルの溶出試験に関する項目では、37でのぬるま湯で、薬剤から薬が溶けだす速さを調べなさいと書かれています。


 アメリカのFDA(食品医薬品局)のマニュアルでも同じです。


 37℃という温度は、人間の体温に相当する温度です。したがって、なるべくあたたかい湯で薬剤を飲めば、薬は胃で速ぐ溶けだすことになります。しかし、だからといってあまり熱い湯で薬剤を飲もうとしても、そう簡単に飲めるものではありません。


 このようなことから、薬剤を飲む時は、安心して一気に飲め、しかも、胃や小腸で溶けやすい37℃のぬるま湯が一番適当ということになるのです。できるだけ「多めの水、ぬるま湯」で飲む


 「薬剤はぬるま湯で飲んだほうがよい」ことはわかりましたが、では、飲む際のぬるま湯の量はどうなのでしょうか。


 多くの薬剤は、飲む時にコップー杯(約100~150耐)の水やぬるま湯で飲むことが条件になっています。


 さらに薬剤を飲む時、水やぬるま湯の量を変えたらどうでしょうか。これもはっきりわかっていることですが、飲む量を変えると、薬の吸収の程度が変わります。


 薬剤を大コップー杯(約300ml)の水、ぬるま湯で飲む場合と、ふつうのコップに半分(50ml)の水や、ぬるま湯で飲む場合とを比較すると、大コップの水、ぬるま湯で飲んだ時に薬の吸収が増え、循環血液中の薬の濃度が高くなり、薬の効果もよくでます。

 特に、抗生物質のアモキシシリン(商品名アモリン、サワシリン、パセトシンなど)、エリスロマイシン(商品名アイロタイシン、エリスロシンなど)や解熱・鎮痛薬のアスピリン商品名アスピリン)などは、この傾向か強いことがわかっていますから、「多めの水もしくはぬるま湯」で飲むことが得策です。

 十分な量の水が胃に存在することにより、まずカプセル剤や錠剤の周囲が崩壊し、次いで肝心な薬の溶解が速くなるからです。

 さらに、水とともに薬が小腸に運ばれ、水が小腸の吸収細胞に入っていくのにつられて薬も吸収される、ということもわかっています。

『薬の聞く人、効かない人』高田寛治著