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漢方薬にも副作用はある

 

 しかし、なかには漢方薬には副作用がないから安心だと言う人がいます。これは、間違いで、漢方薬にも副作用はあります。

 漢方薬の中で「小柴胡湯」という薬剤をお使いの人、いらっしやいませんでしょうか。

 これをお飲みの人、ちょっと気をつけなければいけません。この漢方薬は、慢性肝炎などの肝臓病の治療によく使われている薬剤です。東洋医学の観点からみると、肝硬変の人が肝ガンヘと悪化するのを防ぐ作用があると言われています。

 しかし、1998年以降、小柴胡湯を利用している肝臓病の人から、肝臓の機能異常や黄疸などの副作用が、厚生省に50例報告されています。さらに、間質性肺炎などで8例死亡の副作用がでています。

 特に、肝硬変または肝ガンの人に、副作用の危険性が大きくなっています。死亡された80歳代の女性の場合は、肝硬変に食道静脈瘤を併発していました。

 小柴胡湯の投与をはじめて26日目に咳、たん、全身のだるさを感じはじめ、28日目に入院しました。抗生物質で治療が行われました。入院4日後に呼吸困難となり、人工呼吸器がとりつけられました。しかし、入院い1111一日後に死亡しました。

 いっぽう、死亡には至らず、助かった患者さんの年齢は40歳代から80歳代、小柴胡湯を飲んだ期間は8日から20日でした。

 また、風邪薬としてよく使われている「葛根湯」「小青竜湯」は、麻黄という生薬を含んでいます。麻黄は昔から使われている生薬で、その有効成分は、痛み、咳を抑えるエフェドリンです。しかし、人によっては胃の具合が悪くなったり、お年寄りでは動悸が生じるという副作用があるので注意が必要です。

 このように、マイルドな効き目が謳い文句になっている漢方薬でも、小柴胡湯のように強い副作用を持った薬剤もあります。もちろん、正しく使えば、非常によい薬剤が多いことも実
です。

 しかし、病院で医師による治療を受けながら、ロコミなどで勝手に漢方薬に手をたすと、薬剤の飲み合わせによっては、とんでもない副作用が起こることもあるので注意してください。

 漢方薬の作用は、マイルドなので安全だと信じないで、漢方薬を飲んでいる時は、かかりつけの医師、薬剤師にどのような漢方薬を飲んでいるのかをはっきりと告げ、医院・病院で方
される薬剤との飲み合わせによる副作用を防ぐようにしてください。

『薬の聞く人、効かない人』高田寛治著より