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SNMCによるC型肝炎治療の実際

 

 IFNが登揚してIFN投与例の約40%ではIFN投与後にALTが正常化するような状況になって, IFN投与によってもALTが改善しない例をどうするかということが一つの課題となってきている.

 

 かつては何らかの薬物の投与によってALT力がいくらかでも改善すれば効果があったと言えたであろうが,肝炎の鎮静化がみられる例かおるようになると,IFN以外の薬物であっても,できるだけ正常化させたという願望が患者および主治医には当然生まれてくる.それに加えて,上述のようにALTが低値であればあるはど肝発癌の頻度が低くなるとすればなおさらである.

 

 SNMCの評価としてこれまでしばしば言われてきたことは投与中はALTが下がるが中止すればまた上昇し,あまり効果がないということであった。 しかし,中止すれば再上昇するのは原因療法薬でない限りは当然のことで継続的に使用しない限り低値には維持することはできない.高血圧の治療も同じことであるが降圧剤の場合ほど肝炎に対するSNMCが対症療法薬であるという認識が普及していないと思われる.

 

 また,入院中に効果かおり, ALTはよく下がるが外来になると再上昇するとも言われる.この場合に入院中は連日投与であるが外来になると毎日注射を行えないということで急激に週3回とかに減量することに原因がある.

 

 SNMCでALTをコントロールしようとする場合には,現在,健康保険で認められている方法では,まず1日40 m/の静注を週5回以上から始め, ALTの下がりを確かめつつ週のうちの1回分を減らしていくということになる. SNMCを連日投与しか場合に,2週間で約半数の人が基準値上限の1.5倍以下に低下する.低下の限界は個人差が大きいが2週間でその人の最低値の80~90%まで,4週間でばぼ最低値まで低下する.その後は同様に連日投与してもそれ以下には下がらない.ALTが一定値になったと判断できた時点で,週1回分を減らすことになる.で,多くの例は週3回までである.この減量中にALTが再上昇すれば1~2回のALTをみて上昇したままであれば一つ前のステップに戻すということになる.この場合のコントロールの目標となるALT値としては,できるだけ低値,30 IU//であろうが,一般的には50 IU// ということになろう.

 

 40 m/で開始して2週間を過ぎてもALT力ゞあまり下がらない場合には100m/へ増量し,上記同様にALTの下がりを確かめつつ80 m/, 60 m/, 40 m/と減量する.40 m/以降は同じである. 実際問題として, SNMCのみでは十分コントロールできない場合やなかなか減量できない場合かおる.この場合には図6に示したようにウルソデオキシコール酸(ウルソ)を1日600 mg投与する.これによってALTのコントロールが容易になることがある.

 

 SNMCの対象となる症例としてはALTが50 IU//の例と考えられ,慢性肝炎から肝硬変,肝細胞癌まで含まれよう.

 

 IFNが無効に終かった例でIFN投与前にはSNMCで十分にALTがコントロールできなかったのにIFN投与後にはSNMCによって比較的容易にALTがコントロールできるようになることがある.この現象はしばしばみられるが理由は不明である.