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分岐鎖アミノ酸顆粒の効果と問題点

 

 分岐鎖アミノ酸顆粒はVal、 Leu、 lieを1。2対2対1の比率で配合されたアミノ酸製剤で、薬剤の形状が顆粒のため経腸栄養剤に比べ服用しやすく、血清アルブミン値の改善や、栄養状態の改善、累積生存率の延長効果が報告されている。分岐鎖アミノ酸顆粒の服薬状況とその間題点について述べる。

 

 当科で分岐鎖アミノ酸顆粒を服薬している外来通院中の症例は、22例で、肝の重症度はgrade A 4例、 grade B 10例、 grade C 8例であった。服薬状況は経済的理由から服薬不良であった1例を除き全例が常用投与量を服用しており、肝不全用経腸栄養剤と比較して服薬コンプライアンスは良好であった。肝の重症炭別に栄養学的効果を検討すると、血清アルブミン値はgrade A、 Bの群では上昇傾向を示すもののgrade C では変化がなく、経腸栄養剤と同様に顆粒製剤の効果を左右する因子として肝の重症度が関与すると考えられた。

 

 一方、ヘモグロビン濃度は明らかな増加傾向はみられなかった。投与の対象となる症例は肝不全用経腸栄養剤と異なり、投与前値は明らかな低下がみられ生化学検有値の推移一分岐鎖アミノ酸顆粒製剤投与例分岐鎖アミノ酸顆粒製剤投与後12ヵ月目まで、血清アルブミン値ならびにヘモグロビン値の推移を検討すると、血汁アルブミン値は、 grade A十Bでは服用後、一時なみうち様に変動したが、次第に改善し、 0。2g/d/程度の増加がみられる。 grade C (→-)では上昇傾向はみられず投与12ヵ月目には低下傾向を示しか。肝不全用経腸栄養剤投与例と比較して投与前のヘモグロビン値は明らかな低値ではないものの、投与後grade B、 grade C とも変化がみられない。

 

 48歳肝硬変症例に顆粒製剤を投与した経過を示す。血清アルブミン値の上昇とBCAAの緩やかな改善を認めるが、ヘモグロビン値やGOT、総ビリルビン値には変動が見られない。顆粒製剤は、アルブミンやQOLの改祥をはかり、服薬コンプライアンスも良好であるが、一方で、経腸栄養剤に含まれるような他の栄養素は含有しないことから、バランスのとれた食事摂取の指導を十分に行う必要がある。