UDCA療法の臨床

 

 PBCに対するUDCA療法は1987年のPouponらの報告を契機として世界的に試みられるようになった.多数の非コントロール試験および二重盲検試験において, UDCAは胆道系酵素,トランスアミナ-ゼ,yグロブリン特にlgMを低下させることが確認されている.しかし組織学的変化については改善されるとの報告が多いが,意見の一致はみていない.このことはPBCの肝病変が不均一であり,経時的に組織学的変化を比較検討する場合の困難さを示すものと考えられる.しかし組織学的評価はUDCA治療におけるPBCの予後の評価に直結するものであり,今後十分な検討が必要である.最近3施設から報告されたPBCに対するUDCA治療の中規模二重盲検試験(n=44~89)の結果でも,肝機能検査の改善と病期の進行は抑制されたが生存率には差がなく,組織学的変化し一様ではなく, UDCAの生命子後に及ぼす影響についてはさらにより長期の経過観察が必要と思われる.また病期の進行したPBCに対するUDCA治療,特に[V期では肝機能検査の改善は望めず逆に状態が悪化する場合が多いことの報告が一般的で,慎重な経過観察が必要である.